
ひと・コネクト兵庫は、地域の中にある課題や声に向き合いながら、人と人、人と地域、地域と企業・行政をつなぐ活動を続けてきました。
活動の始まりは、防災・減災への取り組みでした。
その後、地産地消、子育て支援、女性の社会参加、国際交流、若者支援、地域拠点づくりへと活動の幅は広がってきました。
取り組むテーマは、その時々の社会や地域の課題によって変わってきました。
けれど、私たちが大切にしてきたことは変わりません。
人と人がつながることで、新しい力が生まれる。
そして、そのつながりが地域の可能性を広げていく。
ここでは、地域の皆さまとともに積み重ねてきた代表的な取り組みをご紹介します。
01 原点は、防災から
命を守ることを、子どもにも伝わる形で
ひと・コネクト兵庫の前身となる活動は、地域の仲間たちとのつながりから始まりました。
中学校時代の同級生や卒業生たちが集まり、「地域の中で、自分たちにできること」を考えながら活動を形にしていきました。
設立当初に特に力を入れたのが、防災・減災です。
「ひと・コネクト兵庫の原点となった活動の記録」
防災を難しいものとして伝えるのではなく、
子どもたちにも楽しく、分かりやすく伝えたい。
そんな思いから、
防災ダンス「ダンス de BOUSAI!」、幼児向け防災絵本「まもるんといもごん」、防災劇など、音楽やダンス、絵本を活用したオリジナルコンテンツを制作しました。
活動のテーマはその後変化していきますが、「社会の課題を、誰もが参加しやすい形に変える」
という考え方は、現在のひと・コネクト兵庫にも受け継がれています。
02 小さな市場から、15,000人が集う「神戸食フェス」へ

食を通じて、生産者・地域・行政・企業・大学をつなぐ
兵庫県からの委託を受け、県産農産物の魅力を伝え、生産者と消費者をつなぐ地産地消の取り組みを展開しました。
活動の基盤となったのが、三井アウトレットパーク マリンピア神戸の敷地内で毎週末開催したファーマーズマーケットです。
三井不動産商業マネジメント株式会社の協力のもと、生産者や地域のお店が消費者と直接出会える場を継続してつくりました。
その小さな積み重ねが、より多くの人に兵庫・神戸の食の魅力を届ける「神戸食フェス」へと発展しました。
神戸食フェスは、兵庫県の委託事業の一環であると同時に、神戸市の「食都神戸」も参画した、県・市・NPOによる協働イベントです。
さらに、協賛企業、飲食店、生産者、地域事業者など、多くの皆さまに支えていただきました。
2019年に開催した第3回「神戸食フェス」には、約15,000人が来場しました。
子どもたちにも、本格的なマラソン体験を
会場では「子どもマラソン」も実施しました。
神戸マラソンへの参加が難しい子どもたちにも、大会に参加する喜びや走る楽しさを感じてもらいたい。
そんな思いから、本格的な計測機器を使用し、一人ひとりの記録を計測しました。
運営には神戸大学医学部の学生にも協力いただきました。
食のイベントという枠を超え、行政、企業、大学、店舗、生産者、地域、そして子どもたちがつながる場へと育っていきました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、大規模イベントとしての開催は2019年が最後となりましたが、現在も兵庫県産の特別栽培米の販売を通じて、地域の農業と暮らしをつなぐ活動を続けています。
03 企業と大学をつなぎ、新しい価値をつくる

地産地消から生まれた産学連携
地産地消の活動を通じて生まれたつながりは、企業と大学との新たな連携にも発展しました。
明治20年創業の菅哉物産株式会社からご依頼をいただき、神戸女子大学との産学連携をコーディネート。
神戸女子大学がレシピ開発に参画し、揖保乃糸のそうめんや中華麺の魅力、新しい楽しみ方を紹介するパンフレットを制作しました。
地域企業が持つ商品や技術と、大学が持つ専門性。
それぞれの強みをつなぐことで、新しい価値をつくる。
現在のひと・コネクト兵庫が取り組む「企業・行政・地域との協働」にもつながる実績です。
04 地域の危機に、人の力をつなぐ

K♡BE THANKS MASK
2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、医療・福祉・保育などさまざまな現場でマスクが不足しました。
ひと・コネクト兵庫では、兵庫県立こども病院への支援をきっかけに、手作りマスクを届ける「K♡BE THANKS MASK」の活動を開始しました。
活動は神戸市危機管理室との連携へと広がり、医療・保健・福祉・保育施設などへの支援へ発展しました。
当初2,000枚だった目標は3,000枚へ。
全国から多くの方が活動に参加し、ボランティア登録も大きく広がりました。
神戸市長からの感謝状や、兵庫県、兵庫県立こども病院からのお礼状もいただきました。
困ったときに、「誰かがやってくれる」のを待つのではなく、
一人ひとりの小さな力をつなぎ、必要なところへ届ける。
ひと・コネクト兵庫の活動姿勢を象徴する取り組みの一つです。
05 子連れ参加の壁をなくす

イベント出張託児「たくする」
子育て中であることを理由に、学びや仕事、イベントへの参加をあきらめなくていい社会をつくりたい。
そんな思いから、イベント出張託児「たくする」に取り組んできました。
学会、研究会、研修、企業イベント、地域イベント、コンサートなど、さまざまな場所へスタッフが出向き、子どもたちをお預かりしています。
これまでの実施件数は97件。
お預かりした子どもは延べ約375人にのぼります。
また、「たくする」にはもう一つ大切な役割があります。
保育士や幼稚園教諭などの資格や経験を持ちながら、家庭環境やライフスタイルによってフルタイム勤務が難しい人たちに、もう一度その力を活かせる場をつくることです。
研修や小児救命講習、スキルアップ講座なども実施し、安心して子どもを預けられる環境づくりと、支援する人を育てることの両方に取り組んでいます。
06 子どもたちに、地域の中の「もう一つの居場所」を

子どもの居場所「うちらんち」
2022年、子どもたちが安心して過ごせる地域の居場所として「うちらんち」が始まりました。
勉強をしたり、ごはんを食べたり、一緒に買い物をしたり、料理をしたり、遊んだり。
決められたプログラムをこなす場所ではなく、
「ここに来ていい」と感じられる場所
を大切にしています。
垂水から始まった活動は、2023年には福田へ広がり、2拠点での開催となりました。
これまでの参加者は、垂水・福田を合わせて延べ1,114人。
学生、高校生、地域住民、ボランティア、企業など、多くの人が子どもたちを見守る活動に関わっています。
イベントではなく、毎月少しずつ積み重ねてきたからこそ生まれた、地域とのつながりがあります。
07 地域の「場」を、人がつながる場所へ

コープこうべとの地域コーディネート
2021年から、コープこうべとの協働により、地域活動を支える地域コーディネーター業務に取り組んできました。
地域で何かを始めたい人。
活動を続けるために悩んでいる人。
誰かとつながりたい人。
そうした相談を受けながら、人や団体をつなぎ、活動の企画や運営を支援してきました。
その経験は、2024年に開設された神戸市西区玉津の地域交流拠点「玉津のつどい場 たまろっと」のコミュニティマネージャー業務へと発展しました。
たまろっとでは、地域団体、親子、企業、行政、国際交流など、さまざまな活動が生まれています。
施設を管理するだけではなく、
そこに人が集まり、新しいつながりや活動が生まれる環境をつくる。
これも、ひと・コネクト兵庫が大切にしている役割です。
08 暮らしの中の「見えない課題」を見える化する

Life Assist Pro/しれっとゆう子さん
家事、育児、仕事。
毎日の暮らしには、誰かが気づかないうちに担っている小さな仕事がたくさんあります。
整理収納や暮らし支援などの活動から始まったLife Assist Proでは、女性の社会参加や家庭の中にある課題に向き合ってきました。
その中から生まれたのが、
です。
家事・育児の中にある「見えない負担」を、46枚のカルタを使って楽しく見える化。
家庭や職場、地域で話し合うきっかけをつくるツールとして開発しました。
ワークショップやLINEスタンプへ展開し、複数の自治体でも活用されています。
2026年には、京都の老舗かるたメーカー・大石天狗堂の伝統技術を活かした製品として販売を開始しました。
小さな違和感や困りごとを見過ごさず、専門家とともに形にして社会へ届けていく。
ひと・コネクト兵庫の新しい事業づくりを象徴する取り組みです。
09 文化の違いを越えて、地域でつながる

外国人親子支援・国際交流「I WILL」
2023年から、外国人親子の支援と国際交流を目的とした「I WILL」の活動を始めました。
兵庫県・神戸市の後援を受け、メキシコの「死者の日」をテーマにした国際交流イベントを開催。
神戸市外国語大学にも協力いただき、食、文化、言葉、ワークショップなどを通じて、外国人と地域住民が自然に交流できる場をつくりました。
その後も、外国人親子を対象とした書道や日本文化体験などへ活動を広げています。
国籍や文化の違いを越えて、
同じ地域に暮らす人同士としてつながること。
地域の中の新しい関係づくりに取り組んでいます。
10 若者と地域の未来をつなぐ

三田市との協働「三田みらいラボ」
若い世代が、仕事、結婚、子育て、暮らしについて考えたとき、
「どんな人生を選べばよいのだろう」
と感じることがあります。
2025年、三田市との協働により、若者が自分自身の未来を考える「若者のための未来設計図 -Work & Life Design-」をスタートしました。
価値観を見つめるオリジナルツールの開発、対話型プログラム、地域企業との交流などを組み合わせながら、若者が自分らしい未来を考えられる機会をつくっています。
2026年度からは「三田みらいラボ」として発展。
地域企業の協力も広がり、
若者・企業・行政・地域をつなぐ新しい仕組み
へと育っています。
つなぐ対象は変わっても、私たちの役割は変わらない
防災では、地域と専門家を。
地産地消では、生産者と消費者、企業と大学、行政と地域を。
子育て支援では、子どもと保護者、保育資格を持つ人を。
地域拠点では、活動する人と地域を。
若者支援では、若者と企業、行政を。
私たちは、その時々の地域や社会の課題に向き合いながら、必要な人と人をつないできました。
13年間の活動を振り返ると、取り組んできた分野はさまざまです。
けれど、その中心にあるものはずっと同じです。
人と人をつなぎ、未来へつなぐ。
ひと・コネクト兵庫はこれからも、地域の中にある小さな声や可能性を見つけ、人や組織の力をつなぎながら、新しい一歩をつくっていきます。
一緒に、地域の新しい可能性をつくりませんか
ひと・コネクト兵庫では、企業・行政・地域団体の皆さまからのご相談、活動への参加、スタッフ登録、寄付・協力など、さまざまな形でのつながりを歓迎しています。
「こんなことを地域でできないだろうか」
まだ企画になっていない段階でも構いません。
課題や思いをお聞きし、一緒に考えるところから始めます。
